採択されました
私はこれまでずっと、学部ではなく運営組織で働いてきました。Faculty Developmentの専門家として、教職員の職能開発を主な仕事とし、各種研修やコンサルテーションを行ってきました。もちろん、そのための研究はずっとしていますが、自分の研究よりも組織の業務により力を入れてきました。
組織運営にあたっては、非常勤の教員や事務補助員を多数雇用し、ここまで業務を行ってきました。近年、センターの予算減少が続いており、頭を悩ませています。大学からは、予算が減っても業務を減らしてはいけないと言われているで、ことあるごとに大学には文句を言っています。しかし、文句ばかり言っていても仕方がないので、私も科研費を申請することにしました。昨年度から挑戦を始め、今年度は無事に採択されました。基盤研究(C)「生成AI活用による教員の授業負担軽減に関する実証的研究」です。
この研究テーマは、生成AIの活用が大学教員の授業負担を軽減するかどうかに焦点を当てたものです。そして、これは私の業務にも直結しているテーマでもあります。
大学教員の研究時間が不足している理由の一つとして、授業負担の大きさはよく指摘されているところです(特に私立大学は担当コマ数が多い)。私は授業において生成AIを積極的に活用していて、上手く使えば負担軽減につながる可能性があると考えています。そこで、大学教員向けの研修を通じて生成AIの活用を普及し、実際に試してもらって、その効果を検証することにしました。特に、次の3つの点で生成AIを活用します。
- 授業デザイン(シラバスの作成)
- 教材作成(小テストや授業専用サイトなど)
- 評価(採点やフィードバック)
具体的な計画としては、大学教員の授業負担の実態を調査しつつ、生成AIを活用した教員研修を実施し、その効果を検証します。最終的には、生成AIが授業負担の軽減にどの程度寄与するのかを明らかにすることを目指しています。
生成AIは私たちの学び、そして教育のあり方そのものを変えると思っています。重要なのは「使うべきかどうか」という議論ではなく、生成AIを活用した学びは何が変わるのかを示すことだと思っています。
今回の研究では、生成AIをめぐる議論を少しでも実証的なものにできればと考えています。そして、もし授業負担の軽減が確認できれば、教員の働き方や教育と研究のバランスにも良い影響があるかもしれません。
これから3年かけて、少しずつデータを集めながら進めていきます。学会などで結果を報告する機会も増えると思うので、そのあたりもまたここで紹介できればと思います。
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